埋没法手術例
当院の手術をビデオで公開しています ここをクリックしてください。
二重手術の種類
埋没法
糸で二重のクセをつける手術です。この手術は現在アジア諸国で広く用いられている手術法で、古く1920年代に日本で考えられました。 簡単にプチ整形ができると思っている方が多いと思いますが、奥が深い手術で経験が浅い美容外科医がすると眼球にキズをつけてしまうこともあります。
- [利点]
- 糸でクセをつける手術ですから簡単にできます。腫れもわずかです。
- [欠点]
- 最大の欠点は適応を選んで手術をしないと、約5~10%の方はラインが消失したり薄くなったりします。
- [ライン消失の理由]
- 二重のラインは瞼の皮膚が瞼板という組織にくっつくことによりできます。眼瞼下垂の方・瞼が厚い方・タルミが多い方・筋肉が強い男性などでは皮膚と瞼板の距離が脂肪や筋肉で離れているため糸でつけたクセが外れてしまいます。
- [合併症]
- 瞼板法という大手美容外科で多用されている方法は瞼の内側に糸が露出して眼球表面の角膜をキズつける恐れがあります。 当院で行っている手術法は挙筋法です。眼球面に糸は露出しませんので眼球に対する安全性が高い方法です。
[眼瞼下垂症]は瞼が下がる病気です。生まれつき瞼を開ける筋肉が弱い、コンタクトレンズにより瞼を開ける筋肉が弱まる、加齢とともに筋肉が弱まるなどの原因で瞼が下がります。目を開く時に眉毛を上げる方。若いのに慢性的な肩こりや頭痛がある方。子供の頃から目が細く目つきが悪いと言われる方は眼瞼下垂の可能性があります。当院では健康保険で手術ができます。眼瞼下垂症手術の目的は眼瞼機能の改善ですが手術後には二重になります。
部分切開法
埋没法ではクセがつきにくい、瞼が厚い方・タルミが多い方・筋肉が強い男性には顕微鏡下部分切開法がお薦めです。 当院ではドイツ製手術用顕微鏡を用いて約10mmの切開で、生まれつきの二重と同じ構造を作ります。肉眼やルーペでは見えない細かい血管を丁寧に止血するため腫れが少なくキズがキレイに治るのが特徴です。国際学会でも高い評価を受けました。
顕微鏡下部分切開法で手術なさった方です。
ラインの消失について
ラインが消失した場合『保証』として何度でも埋没法を繰り返すクリニックや先生がいらっしゃいます。
プチ整形という言葉に安心してお化粧感覚で何度埋没法を受ても問題ないと思いがちですが、実は瞼が糸でガタガタにキズついてしまいます。極端な場合は片目に糸が5本も6本もついています。その糸が悪さをして大切な目の角膜をキズつけることもあります。
技術力のある美容外科医が埋没法を行い取れる方は埋没法には向いていません。眼瞼下垂がある方、瞼の脂肪が厚い方、瞼の皮膚が弛緩している方は部分切開法・全切開法をお薦めします。
当院の方針
当院では埋没法でラインが消失した場合は一年以内であれば差額を支払うことで、部分切開法・全切開法で再手術が受けられます。(眼瞼下垂症で健康保険の適応になる方は全額になります) これは目という大切な器官を守るためです。
他人に知られたくないので目立たない二重にしたい 。家族に内緒でしたい。などの理由で幅の狭い二重を希望された場合は必ず二重の幅が狭くなります。手術後にラインの変更をご希望になる方もいらっしゃいます。
糸を追加する簡単な手術だとお考えになるのですが、糸を追加するより前の糸を外す方が時間も手間もかかります。『何回でもお直し無料』のクリニックでは糸を外さず何本でも糸を追加しているようです。医学的に何本も異物である糸を瞼に入れるのは有害です。ですから当院では『お直しは有料』で前回の糸を外すのも有料にさせていただいております。
ラインの消失については国際美容外科学会誌Aesthetic Plast Surg. 24(4):289-91,2000に発表した Intradermal stitch blepharoplasty for orientals: does It disappear? (東洋人に対する二重埋没法:消失する?)という論文に記載してあります(申し訳ありませんが原文は英語です)